一人社長の経理は、四つの席で組む

一人で会社をやっていると、経理は全部自分に来ます。
仕訳を打つのも、決算を組むのも、申告書を出すのも。会計ソフト代を払ったうえで、入力の時間も自分で払っている。
その形は、変えられます。
帳簿はfreee。決算を組むのは外のAI。申告書を出すのは年1万5千円のソフト。最後に見るのは税理士。
私はこの組み合わせで、個人事業では前の年の仕訳を全部読ませるのが1日がかりから30分になり、会社では決算と申告を丸投げせずに手元で終えました。
会計ソフト一つに全部をやらせない。席を四つに分けると、ソフト代も自分の時間も、置き場所が決まります。その組み方を書きます。
経理は、三つの仕事に割れる
一人社長の経理は、帳簿を付ける、決算を組む、申告書を出す、の三つです。
会計ソフトがやるのは、前の二つまでです。法人税の申告書は別のソフトの仕事で、弥生もマネーフォワードも、公式のヘルプに自分でそう書いています。freeeだけは別売りの「freee申告」があり、年29,800円+税からです。
つまり、会計ソフトを選ぶ話と、申告の出口を選ぶ話は、別の話です。ここを分けて考えると、一人社長の形は組みやすくなります。

帳簿はfreee。理由は接続口
帳簿をfreeeに置く理由は一つで、AIの公式の接続口が開いているからです。
私は個人事業の確定申告を、これで済ませました。前の年の仕訳を全部読ませるのが、手作業なら1日がかりのところ30分。その数日後に、1年分の経費の入力とカード明細の突き合わせから電子申告までを、数日かかるところ数時間で終えました。このときの経緯は「freeeが、税金ソフトじゃなくなった日」に書いています。
弥生にもAIはあります。ただし、外のAIが帳簿を丸ごと触る口は開いていません。頭脳を外に置けるかどうか。一人社長にとっては、ここが会計ソフト選びの本体だと思っています。この違いは「同じAIでも、檻の中と外では別物」で一点だけに絞って書きました。

決算は、AIの中で組む
決算を組むのは、会計ソフトの画面ではなく外のAIです。
会社のほうで、私はこれを弥生のデータでやりました。過去5年分の決算と、1年分の取引約2,000件を渡し、過去の型に今年を流し込む。弥生の画面は閉じたままで、貸借対照表と損益計算書がAIの中で組み上がりました。かかったお金は、AIの月額の範囲です。取り込みが全滅したエラーの場面まで含めて、「法人決算、AIと1万5千円で終わった」に残しています。
帳簿がfreeeなら、この工程は接続口から直接始められるはずです。CSVを書き出す手間が消えるだけで、やることは同じだと思っています。
申告は、全力法人税で出す
申告の出口は全力法人税です。会計ソフトを問わず使えて、続けて使うなら年15,180円。初年度は約2.6万円です。取込口には、弥生もfreeeもマネーフォワードも並んでいます。
私は今年、これで法人税と消費税と地方税、あわせて四つの申告を出しました。マニュアルはAIに全部読ませ、画面の操作もAIにさせています。パスワードだけは、私が打ちました。申告書を出す道が五本あることと、帳簿の渡し方の三系統は、「法人税の申告書は、1万5千円とAIで出せる」に地図として書いています。
freee会計を使っているならfreee申告を足す道が素直だ、と前に書きました。それは今も変わりません。ただ、これは意見ですが、一人社長で、決算をAIの中で組むなら、会計と申告のつながりはAIが持っています。年1万5千円の出口で足りると思っています。
この1万5千円は計算の代金ではなく、毎年変わる様式に追いつき続けることと、受付で弾かれないファイルを作ることの代金です。受付を通ったことと、計算が正しいことは、別です。

私の現在地
個人事業は、この春にfreeeとAIで終わりました。会社は、弥生のデータでAIが決算を組み、全力法人税で申告を出しました。二つの経験を一本につなぐと、上の四つの席になります。四つ目の席、最後に見る税理士は外しません。丸投げをやめることと、人の目を外すことは、別の話だからです。
会社の帳簿をfreeeに移すのは来春です。弥生から出るときの段取りは「だから私は、弥生から出る」に書きました。移したら、freeeから全力法人税まで通した記録を、また書きます。
一人でやっている人ほど、会計ソフトに全部を求めがちです。席を四つに分けると、ソフト代も自分の時間も、置き場所が決まります。

付録: 四つの席の、細かい話の置き場(このブログにだけ)
席ごとに、細かい記録はこのブログの別の記事にあります。
- 帳簿(freee): 接続口を開けた日と、確定申告で起きた間違い(消費税の特例を止めた話)→ freeeが、税金ソフトじゃなくなった日。帳簿から銀行の書類を作った実例 → AI×freee、3時間半で融資が下りた
- 頭脳(外のAI): 弥生の疑似システムを組んだ工程と、E0904で約2,000件が全件弾かれた場面 → 法人決算、AIと1万5千円で終わった。檻の中のAIと外のAIの違い → 同じAIでも、檻の中と外では別物
- 申告の出口(全力法人税): 五本の道の値段、取込口の三タブ、AIが画面を運転した実況と、今期の欄に練習データが残っていた話 → 法人税の申告書は、1万5千円とAIで出せる
- 弥生から出る段取り: 帳簿10年分を持って出る五つの段取り → だから私は、弥生から出る
※費用は2026年8月時点の公表額です。申し込む前に公式で確かめてください。個人事業と法人の実体験は記録から引いたもので、freeeから全力法人税へ通す工程は、私はまだ通していません。
このブログについて — きれいな成功談は書きません。決算書の読み取り、レジデータの分析、銀行に出す書類づくり。AIを実際の経営の仕事に使って、うまくいったことも、AIが間違えたことも、そのまま書いています。
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