AIとの付き合い方

補助金とAIで、あなたのサービスを伸ばす具体的な方法

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補助金とAIで、あなたのサービスを伸ばす具体的な方法

「AIで書いた補助金って採択されるの?」
されます。
余裕で。

私が支援に入った申請は、AIを使って自分で書いて、9割以上が採択されています。
ご自身の会社で補助金を使ってもいいし、自分のサービスを売り込むのにも使えます。

小規模事業者持続化補助金。賃金引上げ特例の条件を満たす場合、補助対象経費300万円の事業に、補助率3分の2で最大200万円が出ます。

そして、いちばん大事なところ。AIに書かせるのではありません。

あなたが決めるのは、買いたい物ひとつ。それをAIに言うと、AIが順に質問してきて、答えるうちに申請書の形になります。GoogleのGeminiで作りました。Claudeでも動きます。

あなたが決めるのは、買いたい物ひとつ。AIが順に質問して申請書の形に並べ直す。

質問に答えていくと、草案になる

使い方は、拍子抜けするほど単純です。

AIを開いて、指示文を貼って、手元の資料を貼る。あとは聞かれたことに答えていく。

ただ、順番がふつうと逆です。質問に全部答える前に、間違っていてもいいから完成形を1本出させます。

実際のやり取りが手元に残っています。私はAIに、こう言っています。

「とりあえず一度プロトタイプを作ってみてください。(中略)そして一度作業を全て完了させてから、もう一度初めからやりなおします。」

AIはこう返して、そのとおりに動きました。

「数値計画など、情報が不足している部分は……妥当と思われる仮説を立てて補完する。その際、これは仮の数値であることを明記し、後の修正を前提とする。」

足りない数字を、こっそり埋めさせない。【仮】と書かせる。

なぜ先に出させるのか。答えるより、直すほうが、人はずっと得意だからです。

「あなたの会社の強みを3つ挙げてください」と聞かれると、多くの人は黙ります。ところが「うちは職人の腕が強みです」と書かれた紙を見せられたら、その場で「いや、腕はよそも同じで、うちは納期だ」と言えます。

質問に全部答える前に荒い完成形を出し、足りない数字は【仮】と明記して直す。

もうひとつ、位置の話をしておきます。私の手元では、この作業は7段階の手順の一部です。数字を検算して、市場と競合を調べて、構成を設計して——書くのは4番目です。 そのあと、書いたのとは別のAIに読ませて、直して、確認して、提出する。

書く工程は、真ん中に1つあるだけ。前に3つ、後ろに3つ。 AIに申請書を作らせようとして失敗する人と、いちばん違うのがここだと思っています。

申請書を書くのは7段階の4番目。前に検算・調査・構成設計、後に別のAIによる確認・修正・提出がある。

自ら検討した記録を残すには

「結局AIに書かせているのでは」と思われたかもしれません。そこは、はっきり違います。

公募要領(第20回・第8版)の1ページ目に、こう書いてあります。

本補助金事業は、小規模事業者が自ら自社の経営を見つめ直し、経営計画を策定した上で行う販路開拓の取組を支援するものです。このため、事業者自らが検討しているような記載が見られない場合や、自らが検討していなかったことが発覚した場合、評価に関わらず不採択・交付決定取消となります。

道徳の話ではなく、条文の話です。制度が求めているのは「自ら検討した」という事実で、文章を誰が打ち込んだかではありません。

だから、違いは1点に絞れます。

  • AIが数字も理由も埋める → 自ら検討した記録が、どこにも残らない
  • AIが聞き返して、あなたが答える → 答えた記録が、そのまま自ら検討した記録になる

これは意見ではなく、試して数字が出ています。材料が薄いままの1本に、「入力に無い数字は作るな」という縛りだけを付けて書かせて、どこまで点が伸びるかを測りました。私の物差しで92点でした。

その代わり、草案の中に事業者へ問い返す文が22件残りました。「この数字を教えてください」「ここはご自身で決めてください」が、22か所です。材料が薄いことが、そのまま問い返しの数になって見えていました。

これは上限を測った値で、試作がふだん出す点ではありません。

そして、縛りは付けていても破られます。 別の回では、入力のどこにも無い月商や客数を、AIが断定の形で書きました。しかも3つの数字がお互いに噛み合っていない。「埋めろ」という指示が、「作るな」という指示に勝ったのです。

埋めさせると、検討の跡が消える。聞き返させると、自分で検討した草案が残る。「AIと一緒に書く」の実態は、AIが埋めることではなく、AIが正しく聞き返すことでした。

もうひとつ、実務の感触も書いておきます。1本仕上げるのに、やり取りは14往復でした。そのうち、事実そのものを正したのは、私が数えたかぎり1回です。残りは全部「ここが薄い、もっと書け」でした。AIは嘘はあまりつきません。ただ、浅いです。

内部の物差しによる92点と問い返し22件。入力にない数字を書いた失敗や、14往復の実務例もある。

決めるのは、買いたい物ひとつ

ここが、この記事でいちばん言いたいところです。

申請書の欄は、経営の課題から始まって補助事業の内容で終わる並びになっています。だから多くの人が、課題から考え始めます。そして止まります。

先にあるのは、買いたい物です。

新しい機械。作り直したいホームページ。入れたい予約システム。経営者の頭の中には、たいてい先にそれがあります。「何が課題ですか」と聞かれると答えられない人でも、「何が欲しいですか」なら3秒で答えます。

そして、そこから全部が繋がります。

それを買うと解決する課題は何か。 その課題が解決したとき効いてくる自社の強みは何か。なぜ今なのか。やったら、いくら効果が出るのか。

書く順番と、決める順番は違っていい。決める順番の起点は、いつも買いたい物です。

誤解のないように書いておきます。これは補助金のために理由を後付けする話ではありません。やりたい投資はもともとあって、それを制度が聞いている形に翻訳する作業が申請書だ、という話です。

買いたい物を起点に、解決する課題・強み・今やる理由・効果を考える。

課題は、目標ではなく詰まっている場所

ひとつだけ、書き方の線を紹介します。課題の欄には、はっきりした良い例と悪い例があります。

悪い例:「海外市場に進出し売上を向上させていく」
良い例:「ブランドの魅力が伝わるツールがなく、商談機会を逸している」

前者は目標です。後者は詰まっている場所です。申請書に書くのは、詰まっているほうです。

そして、これが買いたい物と繋がります。詰まっている場所は、買いたい物を入れると解ける場所であるべきです。 ツールが無くて商談を逸しているなら、ツールを作る。そこが1対1で噛み合っていれば、審査する人は「なぜこの投資が要るのか」を読み取れます。

全体は、1本の線になる

出来上がった申請書は、こういう1本の線になります。

実績がある → しかし課題がある → 市場にチャンスがある → 強みを活かせる → だから補助事業が必要 → やれば効果が出る

私が見てきた採択済みの計画は、どれもこの並びになっていました。

長い線に見えますが、実際に自分で決めるのは、この線のどこか1点だけです。買いたい物。あとの5つは、そこから引き出される話で、AIが順に聞いてきます。

「うちなら、あれだな」が1つ浮かんだ人は、もう申請書の芯を持っています。

課題は目標ではなく詰まっている場所。実績から効果までを一本の線でつなぐ。

Geminiに載せました

この考え方を、そのままAIに載せました。GoogleのGeminiです。同じ中身をClaudeでも動かします。

入口は、買いたい物ひとつと、決算書の数字と、いくつかの質問への答え。分からないところは「分からない」と答えて構いません。

出口は、空欄のない荒い完成形と、「ここを教えてください」の一覧です。

使う人の側の手順は、こうなります。

  1. AIを開く
  2. 指示文を貼る
  3. 資料を貼る
  4. 質問にまとめて答える
  5. 荒い完成形が一気に出る
  6. 欄を指定して直す
  7. 「最終化して」で自己点検が走る
  8. 自分の言葉で確定させる(ここだけはAIが代われません)

そのあと、商工会議所や商工会へ相談に行きます。相談の場に持っていくのが白紙ではなく草案だと、話が具体的になります。

間違いを防ぐ仕掛けも入れました。狙いだけ書きます。

  • 書く係と採点係を分ける。 自分で書いた文の矛盾は自分では見つけられません。人もAIも同じでした
  • 入力に無い数字を、機械で洗い出す。 字数・検算・埋め忘れも機械で見ます
  • 点数と「作り話ゼロ」の両方が揃わないと合格にしない。 点が高くても作り話があれば不合格
  • 同じ所を3回直して合わなければ、AIが自分から止まる

正直な現在地も書いておきます。書き手の側は実機で動いています。 指示文を作り直しながら、合格線を越えた回がやっと出ました。ただし安全側の検査はまだ通り切っていません。採点する側のサーバーは、まだ設計だけです。

作りながら分かったことが1つあります。「欄を立てろ」「こう計算しろ」のような形の指示は、1行足すだけで効きます。「短く書け」「断定するな」のような性格の指示は、書いてあっても破られます。 だから性格のほうは、指示文ではなく採点と書き直しで止めるのがいちばん安く済みます。

ここにある物はすべて試作で、正式採用を決めたものではありません。

今日、言ってみてほしい一文

1話と2話の終わりに、「この申請書を一緒に作るAIを、いま作っています」と書きました。そこから一段進んで、いま動いています。

道具が無くても、今日できることが1つあります。買いたい物が頭にあるなら、いま使っているAIに、こう言ってみてください。

「持続化補助金の申請書を書きたい。買いたいのは◯◯。順番に質問して。数字は僕が答えるから、勝手に埋めないで。分からない所は【仮】と書いて」

これだけです。出てくるものは、たぶん間違っています。間違っているから、直せます。 そして直したやり取りが、そのまま「自ら検討した」記録になります。

今日AIに言ってみる一文。数字は自分が答え、不明なところは【仮】と書かせる。

制度そのものの数字——対象になる会社の条件、補助率、上限、交付決定より前に発注すると全額消える話は、自分の会社で使う版に書きました。お客さんに提案する側の話は、納品する側の版のほうです。

同じ話を動画でも話しています。
補助金であなたの商品サービスを売るのはAIとやれば簡単にしましょう(8:56)

テスト版は、この記事に反応をくださった方から優先で、テスト案件としてお回しします。

なお、テスト案件でも、様式に支援者として私の名前が載る前提でお受けします。隠れてやる話ではありません。


※採択を保証するものではありません。採否は審査で決まります。
※ここで書いた仕組みは試作の段階で、決定したものではありません。
※点数は私が自分で作った物差しで採点したもので、公式の評価ではありません。
※制度の数字は、公募の回次で変わります。申請の前に、必ず最新の公募要領をご自身で確かめてください。

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