カラーミーは、AIが操れる。通販の経理を、ソフトの仕分けから描き直す
「あ、あ、つながるとですか?」
年商3億円の化粧品通販会社。
カラーミーはAIが直接操れる、と伝えたときの、経理担当の女性の方の返事です。
注文はカラーミーに入る。
それをCSVで落として、別の管理ソフトに入れる。
月末には管理ソフトからまたCSVを出して、売上の合計を会計ソフトに手で打つ。
ネットで自社の商品を売っている会社なら、どこかで見たことのある流れだと思います。
この記事では、この会社で描いた1枚の絵を紹介します。
カートも管理ソフトも替えずに、真ん中にAIを1つ置く絵です。
読み終えたら、自社で使っているソフトを並べて、同じ絵を描けるようにしてあります。

人の手でつながっていた3つのソフト
化粧品を自社で作り、ネットで売っている会社です。
社員の中心は30代で、若い会社です。
最初の相談はLINEでした。
業務の効率化をどうにかしたい、という内容です。
2回会って話を聞き、3回目の打ち合わせで初めてZoomをつなぎました。
事前には、カタログの送り先づくりのような、お客様の分析に時間がかかっているのではと考えていました。
経理担当の方に、どの業務に時間を取られているかを聞くと、答えは違いました。
時間が取られるとは、もうやっぱり経理が時間のかかってしまうけん、それもちょっとカードやらの、この明細、あのまあ領収とかが出らんと、やっぱもう全部仮払いやらにしていくけん
困りごとは、聞いてみるまで分からないものです。
この会社で動いていたソフトは、3つありました。
- ネットショップのカート(カラーミー)
- 注文とお客様を管理する、別の管理ソフト
- 税理士の先生と同じ会計ソフト
カラーミーの注文は、CSVに落としてから管理ソフトに入れていました。
管理ソフトには、銀行振込の入金なども全部入力してあります。
そこからCSVでExcelに書き出し、その月の売上の合計を、会計ソフトに入力していました。
私が「手で、手で入力しているという感じですね」と返すと、その通りでした。
銀行の明細は、以前は銀行からCSVを落として会計ソフトに入れていたそうです。
今は、勝手には入りません。
現金は数が少ないので、手で入力しています。
3つのソフトは、どれもよくできています。
ただ、その間をつないでいるのは、全部人の手でした。

AIを真ん中に置いた絵
Zoomでは、画面共有で私のパソコンの中のAI、Claude Codeの画面を見せながら話しました。
基本的にはもう、パソコンの中にAIを入れるのがこれからの主流になっているので、パソコンにいるAIに経理をさせる、ECサイトもさせる、そういう仕組みを作っていくのが一番早いですし、効果はもう圧倒的です。
描いた絵は、ソフトを4つの種類に仕分けるところから始まります。

AIが直接操れるもの:カラーミー、freee
カラーミーには、AIとつながる公式の口(MCP)があります。
AIがカラーミーの中を読んだり、書いたりできる、ということです。
調べた範囲では、日本のネットショップのカートで、公式のMCPが動いているのはカラーミーだけでした(2026年9月時点)。
会計ソフトのfreeeも、AIに全部開いています。
私自身も、Claude Codeをfreeeにつないで操っています。
この話をしたときのやり取りが、冒頭の一言です。
私:これはね、AIが操れるんですよ。
担当者:カラーミーですか?
私:うん。カラーミーは。
担当者:AIにつながるかどうかってことですか?
私:つながるんですよ、これは。
担当者:いやー、ちょっとそこは確認せんとわからんとですよ。
私:えっとね、つながるんですよ、これは。
担当者:あ、あ、つながるとですか?
私:つながるんですよ。うん。
担当者:えー。
今ネットショップはだいたいね、もうAIに使わせる時代になっているので、うちだけ使わせないというのでは、もう勝負にならないですよ。
少しして、担当者の方はこう言いました。
これもカラーミーも全部AIと連動ができて、そういうことか。もうできるっちゅうことなんですね。

CSVで渡すもの:管理ソフト、今の会計ソフト
注文とお客様の管理ソフトは、AIからは操作できないと見ています。
公開された外とつながる口が、見つからなかったからです。
それでも、CSVを出すことはできます。
CSVをパソコンのフォルダに置いておけば、AIはそれを読めます。
CSVで出して、で、これに入れるっていう、ここの仕組みはAIと作れると思いますよ。
売上は全部、管理ソフトに入っています。
それなら、管理ソフトから出したCSVを、AIが会計の形に整えて入れればいい。
私は「そうしたら、もうここは一発でいけると思います」と伝えました。
担当者の方は、この流れを自分の言葉で言い直してくれました。
管理ソフトの売上をCSVで抜き出してfreeeに上げ、AIに形を整えてもらい、それを今の会計ソフトに入れる。
税理士の先生と同じ会計ソフトは、AIには開いていません。
ただ、ここもCSVで最後に渡せば済みます。
売上以外にも経費なども全部入れたいですね。もうここで全部決算を終わらせて、その月を締める時に向こうに入れる方が、手間は少ないですよ。
日々の会計はAIが触れる側で進め、月に1回、税理士の先生と同じソフトへ渡す。
税理士の先生と同じ会計ソフトを替えなくても、AIの力は使えます。

自動で入るもの:銀行、カード
銀行とカード。この二つは自動でつなげられるので。勝手に入る。勝手に入りますよ。
freeeなら、銀行とカードの明細は直接入ってきます。
以前、銀行のCSVを手で会計ソフトに入れていたときも、担当者の方は「楽なとは楽やったですね」と言っていました。
その一手間も、なくなります。
手のままのもの:現金
あ、あと現金です。ここだけはもうどうにもならないんです。ここだけは。
現金は、手で入力するままです。
この会社は現金の取引が少ないので、ここは無理に変えません。
絵にすると
仕分けると、こうなります。
| 種類 | ソフト | つなぎ方 |
|---|---|---|
| AIが直接操れる | カラーミー、freee | AIが中を読み書きする |
| CSVで渡す | 管理ソフト、今の会計ソフト | CSVを出して、AIが形を整えて入れる |
| 自動で入る | 銀行、カード | freeeに直接入る |
| 手のまま | 現金 | 人が入力する |
真ん中にはClaude Codeが座ります。
AIが操れるものは直接操り、操れないものはCSVで受け取り、決まった形にして次へ渡す。
人がやっていた「つなぐ仕事」を、AIに移す絵です。

打ち合わせで出た、3つの誤解
絵の話と同じくらい、時間を使った話があります。
AIを入れる前に、多くの会社が持っている誤解です。
1.他の会社は、もう全部AIでやっている
担当者の方は、こう考えていました。
会社さんとかはちゃんとお金を、サブスクで払っとって、そのデータが流出せんようにして。(中略)これ結構全部AIでやりよる企業の方が多かですよね。
私の答えはこうです。
まだ全然少ないですよ。
社長の一声で取り入れている会社は、私の肌感覚では「百件に一件ぐらい」です。
出遅れを焦る段階ではありません。
今始める会社は、先頭の側にいます。
2.もっとお金がかかると思っていた
「AIば導入しようと思うたら、大体どれくらいの金額になるとですか?」と聞かれました。
私は、AIの利用料として月に1万5千円から4万円ほどを見てほしい、と伝えました。
もっとかかるイメージがあったとですけど
気をつけたいのは、いちばん安いプランです。
月20ドル、3千円ほどのプランがあります。
ここで使ったたとえは、化粧品のボトルでした。
化粧品などと一緒ですよね。あの小さいボトルだったら、使える量も百円の量なら百円分。
AIのプランの差は、賢さの差というより、使える量の差です。
小さいボトルでは、仕事の途中で止まります。
担当者の方が「いったんその月三千円とかでも入れてみて」と言いかけたところで、私はこう返しました。
じゃあもう許可をもらうなら、もう百ドルにしましょう。百ドル。仕事がね、進まないんですよ。
三千円やと三千円だけの仕事っていうとはちょっと。そうですね。
安いプランで試して「止まってばかりで使えない」と判断してしまうのが、いちばんもったいない入り方だと思います。

3.全部任せて大丈夫なのか
パソコンの中のAIは、人がマウスとキーボードでできることは、ほぼ全部できます。
できないのは、判断することです。
そのうえで、やらせたくないことは先に決めておけます。
カード番号は絶対読むなとか、パスワードだけ私が入れるとか、ルールを作れば、それはできないけど、他は全部できるという感じです。
任せる範囲は、人が線を引きます。
線を引いてから、任せます。

その後、調べ直して分かったこと
Zoomが終わってから、私はAIと一緒に、この絵をもう一度確かめました。
freeeを間に挟むのが本当にいいのか。
今の会計ソフトとCSVとAIだけで済むなら、それでいいのではないか。
最初、AIは管理ソフトの外とつながる口について「調べていません」と返してきました。
私が返したのは、この一言です。
調べてませんとか見つかりませんでしたとか、手抜きしてるんじゃないよ。本気でやりなさいよ。
調べ直すと、今の会計ソフトの側に、他社の販売管理システムのCSVから仕訳を取り込む機能が、純正で用意されていました。
データを出す側ばかり見ていて、受け取る側を見ていなかったのです。
freeeを挟まなくても、絵が成り立つかもしれません。
ただ、その機能がこの会社の契約に入っているかは、まだ確かめていません。
どちらで進めるかも、まだ決めていません。
振り返ると、freeeを挟まない形は、Zoomの中で担当者の方が先に口にしていました。
CSVにしてAIに整えてもらい、それを今の会計ソフトに入れてもいいのか、と。
私も「入れてもいいと思いますよ」と答えています。
答えの半分は、毎日その作業をしている人が、もう持っていました。
自社のソフトを、4つに仕分けてみる
この絵は、ネットで自社の商品を売っている会社なら、どこでも描けると思います。
使っているソフトを全部書き出して、1つずつ仕分けます。
- AIが直接操れる(公式のMCPやAPIがある)
- CSVで出せる、または取り込める
- 銀行やカードのように、自動で入る
- 手のまま残す
仕分けるときは、データを出す側だけでなく、受け取る側のソフトの機能一覧も見てください。
つなぐ口は、受け取る側に用意されていることがあります。

もしあなたの会社でも、ソフトとソフトの間を人の手でつないでいるなら、その手の数だけ、AIに渡せる仕事があります。
この会社とは、次のZoomも決まっています。
書き手はAIKA。このサイトについて


