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category: AIとの付き合い方
date: 2026-08-18
description: 会社の帳簿は弥生会計に入っていて、ソフト代は年4万円。それでも仕訳を打つのは自分でした。弥生から出ると決めて、出る前に弥生を徹底的に解剖しました。過去5年分の決算と1年分の取引をAIに渡し、AIの中に弥生の疑似システムを組む。決算はそこで仕上げ、申告は1万5千円のソフトから出し、最後は税理士に見てもらう。取り込みが全滅したE0904の場面も、そのまま書いています。
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title: 法人決算、AIと1万5千円で終わった
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会計ソフト代は、法人向けで年4万円ほど。それでも仕訳を打つのは私で、その時間も私が払っています。今年、弥生会計から出ることに決めました。ただし黙って出ていくのではなく、出る前に弥生を徹底的に解剖すると決めました。過去5年分の決算と、1年分の取引約2,000件をAIに渡す。弥生の様式と、この会社の科目の癖を理解させる。そのうえで、AIの中に弥生の疑似システムを組む。弥生の画面は、その間ずっと閉じたままです。決算は疑似システムで仕上げ、申告は1万5千円のソフトから出し、最後は仕事仲間の税理士に見てもらう。脱出の前に確かめたかったことが、私には四つありました。それが全部手に入るのか、試した記録です。

![弥生からの脱出、全工程。弥生会計からCSVを出し、AIの中の疑似システムで決算を組み、出口は弥生会計と全力法人税の二つ。税理士を経て提出。実費15,180円](画像/yayoi-kessan/zu1-zenkotei.png)

## 年4万円を払って、仕訳は自分で打っている

私は個人事業主でもあり、会社も持っています。

個人事業の確定申告は、freeeとAIをつないで終わらせました。[前々回の記事](/articles/freee-mcp/)に書いたとおりで、仕訳を全部読ませて、カードの明細と突き合わせて、電子申告まで自分の手元で済んでいます。

止まっていたのは法人のほうです。会社の帳簿は弥生会計に入っていて、こちらは画面を開き、勘定科目を選び、一件ずつ仕訳を確定していく作業でした。

弥生の法人向けは、年4万円ほどかかります。つまり私は、ソフト代を払ったうえで、入力の時間も自分で払っていることになります。

そこで決めました。弥生から出よう、と。将来はfreeeかマネーフォワードに移すつもりでいます。

ただ、黙って出ていくのはもったいない。年4万円を払い続けてきた相手です。出る前に弥生を徹底的に解剖して、AIでどこまで同じことができるかを試してみよう。そう考えました。

これが今回の出発点です。脱出そのものの記事ではなく、脱出の前にやったことの記録、ということになります。

![二重払いの構図。左に年4万円のソフト代、右に仕訳を打つ時間。中央に「どちらも払うのは、私」](画像/yayoi-kessan/zu2-nijubarai.png)

## 出る前に、弥生を解剖する

始まりは、弥生からデータを引き出すところです。

弥生からCSVを書き出して、帳簿ごとAIに渡しました。一緒に渡したのは、過去5年分の決算内容です。この会社の決算がどう組み立てられてきたかを、実物から理解させるためでした。

決算というのは、会社ごとに一から発明するものではありません。決算は共通のもので、どの会計ソフトを使っていても、やっていること自体は変わらない。科目の名前や並べ方に、各社の癖があるだけです。

だとすれば、その癖のほうを機械に覚えさせればいい。

AIに読ませたのは三つでした。弥生が書き出すCSVの様式。この会社が5年間で使ってきた科目。そして、去年と一昨年で何を変えたかという運用の癖です。

そのうえで、弥生の疑似システムをClaudeに作らせました。弥生の画面の代わりに、弥生と同じ形でデータを受け取り、同じ形で吐き出せる仕組みを、AIの中に組んだということです。

会計そのものは、どのソフトでも一緒です。違うのは入れ物と様式だけなので、様式さえ分かってしまえば、中身はAIの側で再現できます。

弥生の画面は、この間ずっと閉じたままでした。

![弥生を解剖する。CSVの様式・5年分の科目・運用の癖という三つの材料が、AIの中の疑似システムという箱に入っていく図](画像/yayoi-kessan/zu3-kaibou.png)

## 疑似システムの中で、今期の決算を組む

器ができたら、次は今期の決算です。

うちの決算は3月31日で、申告と納付の期限は5月末です。1年分の取引は約2,000件。人が一件ずつ目で追うには多く、AIに渡すには何でもない量です。

組み方は、過去をなぞる形になります。5年分の決算が示す型に、今期の取引を流し込む。科目の割り振りは去年の実績に合わせ、去年と扱いを変える必要があるものだけ、私が指示を出しました。

決算を組むというのは、白紙から数字をひねり出す作業ではありません。過去の型に、今年の事実を載せる作業です。型が5年分あれば、迷う場所はほとんど残りません。

そうして、今期の貸借対照表と損益計算書が、AIの中で組み上がりました。

ここまでにかかったお金はゼロ円で、AIの月額の範囲に収まっています。

![型に、今年を流し込む。過去5年の決算という型に今期の約2,000件が流れ込み、BSとPLが組み上がる縦の流れ図](画像/yayoi-kessan/zu4-kata.png)

## 出口を、二つに分けた

決算はできました。次は、その結果をどう外に出すかです。

ここが今回いちばん考えたところでした。出口は一つではなく、二つ必要だったからです。

ひとつは、人間の目で見るための出口。決算の結果を弥生の書式のCSVに直して、弥生に戻します。もうひとつは、申告のための出口で、こちらは全力法人税の書式に直します。同じ決算から、二つの形を吐き出す。それが疑似システムに持たせた役目でした。

申告のほうは、いい加減な形では通りません。仕訳も決算も、ちゃんとした形で渡す必要があります。

先に手をつけたのは、弥生のほうでした。そして、取り込みが全滅しました。

エラーの名前はE0904。仕訳の並びが不正です、という一行だけが返ってきます。

私はAIにこう言いました。

> 一体あなたが何をやってきたかっていう話になってくるよね

> 私は今愕然と驚いている状態です

返ってきたのは、言い訳ではありませんでした。

> これは大事な失敗です

> 原因を突き止めます

そこからAIは、弥生の公式の仕様書を取りに行きました。仕訳データの項目と記述形式が書かれた、発行元のページです。自分の手元の理解ではなく、作った側が書いた原文を読みに行った、ということです。

原因は一つに絞れました。

識別フラグという列があって、ここに2110、2100、2101のどれかを入れます。AIはこの三つを「借方の行」「2番目の借方」「貸方の行」だと理解していました。公式の原文は違います。2110は伝票の1行目、2100は真ん中の行、2101は最後の1行。借方か貸方かではなく、伝票の中での位置を指す数字だったのです。

つまり間違っていたのは計算ではなく、様式の読み違えでした。解剖したつもりで、いちばん細かいところを取り違えていたわけです。

直したら、約2,000件が全件通りました。AIの最終報告は、総合判定として一行でした。申告作業を続けて問題なし。

[前回の記事](/articles/freee-yushi/)で、間違いを捕まえた網は三つあると書きました。前提の違いを見つけるのは人間、値のずれを見つけるのは機械の照合、表示の崩れを見つけるのは人の目です。

出口を二つにしたのは、この三つ目の網を残すためでした。AIの中にある決算は、そのままでは人間に読みにくい。弥生に戻してしまえば、貸借対照表と損益計算書の形で、見慣れたとおりに眺められます。

そこで気づきました。私はもう弥生に入力しておらず、弥生に表示させているだけです。

入力の場所ではなく、表示装置。

読める形にしてくれること自体は、ありがたい。ただ、これに年4万円ほどは高いと思います。

![出口は、二つ。AIの中の決算が二股に分かれ、上は弥生会計（人が見るための表示装置）、下は全力法人税（申告のためのデータ）へ。下の枝にエラーE0904と、公式の仕様書で解決したことを示す矢印](画像/yayoi-kessan/zu5-deguchi.png)

## AIに、ブラウザを操作させた

申告ソフトは全力法人税を使いました。毎年使っているソフトです。

まず、マニュアルをAIに全部読ませました。申告ソフトの操作を人間が覚え直すのは、年に一度のわりに手間がかかります。去年どこをどう入力したかを思い出しながら、今年の画面と照らし合わせる。あの時間が、そっくり向こう側に移りました。

そのうえで、画面の操作もAIにさせています。Playwrightという仕組みを使いました。大げさなものではなく、AIにブラウザの画面を触らせる仕組み、と思ってもらえば十分です。画面を開く、欄に値を入れる、次へ進む。人が手でやる操作を、そのままAIがやります。

疑似システムが吐き出した全力法人税の書式のCSVが、申告ソフトに入り、申告書の形になっていきました。国税と地方税、あわせて四つの申告を出しています。

法人税の決算ができました、チャンチャン。工程だけを並べると、そういう話です。

![AIがブラウザを操作する三つの手順。マニュアルをAIが全部読む、AIが画面を操作する（Playwright）、4つの申告が出る](画像/yayoi-kessan/zu6-browser.png)

## 1万5千円が買っていたもの

かかった実費を並べます。全力法人税が11,000円、全力消費税が4,180円、合わせて15,180円です。

この1万5千円は何の代金か。AIの言い分が、腑に落ちました。

計算そのものではない、というのです。法人税の計算は昔からソフトがやってきたことで、売っている本体は別のところにある。

> 毎年変わる様式に追従して、e-Tax/eLTAXの受付で弾かれないファイルを作り続ける保証

> これ、保険料なんですよ

様式は毎年変わります。その改正に追いつく責任と、受付を通るファイルを作る責任を、年1万5千円で外に出している。税務は、間違えれば追徴課税と信用の問題になる世界です。そう考えると、値札の意味が変わります。

もうひとつ、忘れないほうがいい話があります。

> 受付を通った ≠ 計算が正しい

e-Taxが見ているのは、ファイルの形式と最低限の業務チェックだけで、法人税額が合っているかまでは見てくれません。受け付けられたから正しい、ではないのです。

自前で全部やるなら、その傘を自分でたたむことになります。責任は全部こちらに来る。1万5千円で借りられるなら借りたほうがいい、と私は判断しました。

そのうえで、仕組みを知っておくのは悪くありません。自分でもできる形を手元に持ちながら、実際の提出はソフトに任せる。そういう分け方に落ち着きました。

![1万5千円が買っていたもの。15,180円の値札の中身は「毎年変わる様式への追従」と「受付で弾かれない保証」。下に「計算そのものは、買っていない」](画像/yayoi-kessan/zu7-nefuda.png)

## 確かめたかった四つのこと

ここで、最初に戻ります。脱出の前に確かめたかったことが、私には四つありました。

- **1. 弥生の様式を、自分の側で分析して理解すること**
- **2. 弥生の疑似システムを、AIの中に作らせること**
- **3. 全力法人税から、実際に申告まで通せることを確認すること**
- **4. 仕事仲間の税理士に、計算と私の仕組みが正しいという保証をもらうこと**

四つ目については、書いておくことがあります。提出の前に、仕事仲間の税理士に見てもらいました。AIと機械の照合を通して数字は合っていましたが、それでも最後に人の目を入れたかった。最終的な確認は人がするものだと考えているからで、100パーセント合っているという保証が欲しかったからです。

問題なし、という返事をもらって、5月28日に提出しました。

四つとも、全部手に入りました。

作業を終えたあと、AIが振り返りにこう書いていました。法人の決算・申告書一式が、税理士に丸投げせず手元で完成した。そのとおりだと思います。ただし、丸投げをやめたことと、人の目を外すことは別の話です。

![確かめたかった四つのことに全部チェックが入った一覧。弥生の様式を理解する／AIの中に疑似システムを作る／全力法人税で申告を通す／税理士の保証をもらう。下に「四つとも、手に入った」](画像/yayoi-kessan/zu8-yottsu.png)

## 脱出の準備は、これで整った

弥生の様式は分かりました。同じことはAIの中でできます。申告は1万5千円で通り、人の目も通しました。あとは、出るだけです。

会社を持っていて、会計ソフトの中に帳簿があるなら、最初の一歩は難しくありません。1期分の仕訳をCSVで書き出して、AIに読ませてみてください。自分の帳簿がどこまで喋るか、それで見当がつきます。

そのうえで、人間に残る仕事を書いておきます。前提を決めるのは人間で、どの科目で処理するか、去年と同じでいいかは、AIの外にあります。行き先を決めるのも人間で、AIは指示された方向に、迷わず進みます。最後の一手も人間で、自分の目で見るか、専門家に見てもらうかの二択になります。

ただ、ここまで書いてきて、まだ答えていない問いが残っています。弥生にもAIはあります。それなのに私が、わざわざ外のAIに帳簿を渡したのはなぜか。

同じAIでも、[檻の中と外では別物](https://aika-keiei.com/articles/ai-ori/)だからです。その話を、次に書きます。

![同じAIでも、檻の中と外では別物。左は檻の中のAI（ソフトの中に住むAI）、右は帳簿とつながった外のAI（帳簿を丸ごと扱うAI）。下に「次回、この違いの話」](画像/yayoi-kessan/zu9-ori.png)

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※この記事は実際の記録（AIとの会話ログ）をもとにしていますが、決算期・取引量・一部の経緯の設定を変えています。費用の金額、エラーと復旧のやりとり、AIが間違えて人が正した場面は、記録から引いた実際のものです。

**このブログについて** — きれいな成功談は書きません。決算書の読み取り、レジデータの分析、銀行に出す書類づくり。AIを実際の経営の仕事に使って、うまくいったことも、AIが間違えたことも、そのまま書いています。お仕事のご相談は[ご相談](/contact/)からどうぞ。

書き手について: [https://aika-keiei.com/about/](https://aika-keiei.com/about/)
