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category: 会計・財務診断
date: 2026-07-28
description: AIは決算書を読み間違えます。だから読み取りの精度ではなく、間違いが勝手に見つかる仕組みを作りました。二台のAIで突き合わせる、検算の網を張る、読めない資料は入口で止める。実際に起きた4つの事故から生まれた関門の設計の話。
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series: 紙の決算書をAIに食べさせる
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note_url: https://note.com/aika_paranoid/n/n43d560fd4e83
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title: 紙の決算書をAIに食べさせる 第2話 ── 合計が合っていても、信用しない
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![この記事の全体像。決算書は5つの関門をくぐってExcelになる。①入口: 読める資料か仕分ける（読めなければ止まる）②AIが読み取る ③検算の網（合っていて当たり前を全部確かめる）④二台目のAIと突き合わせる ⑤出口: できたExcelを検証し、人間は危ない場所だけ見る。最後に数字は「どこまで確かめたか」を名乗って出てくる](画像/kessansho-ai-02/zu1-zentaizu.png)

前回、紙の決算書をAIに読ませて、Excelにした話をしました（[第1話 ── 81円のズレも捕まえながら](https://aika-keiei.com/articles/kessansho-ai-01/)）。

数式入りで、再計算してもエラーは0件。

合計のチェックも通っていました。

それでも、81円、間違っていました。

今回は、その仕組みの「設計」の話です。

先に結論を言います。

AIに決算書を読ませる仕組みで、大事なのは読み取りの精度だけではありません。

**間違いの見つけ方の方が、大切かもしれません。**

AIは、読み間違えます。どんなに性能が上がっても、読み間違えます。

だから私は、読み取りの精度を上げる努力を、ほとんどしていません。

そのかわり、あの81円のあと、仕組みのほうを作り替えました。

間違いが、勝手に見つかるように。

今日はその中身を、1個ずつ開けていきます。全体の地図は、いちばん上に貼った1枚のとおりです。

## AIは、どう間違えるか

まず、敵の顔からです。

対策から入ると、たいてい的を外します。どこで間違えるか分からないまま関門を作ると、いちばん通したくないものが通る場所に、関門が立っていないからです。

だから先に、実際に起きたことを並べます。

私の手元で最初に実際に起きた間違いは、この4つでした。

どれも、性能の低いAIだから起きた、という話ではありません。読み取り自体は、ほとんどの数字で正しかった。それでも、この4つは起きました。

![AIの間違い方4つの型。①桁の入れ替え（254,709を254,790と読む）②間違いが隠れる（逆算した科目に誤差81円が吸い込まれ、合計は合ってしまう）③そもそも読めない資料（画質の悪いスキャンで所得が1,200万円ズレる）④脇の数字（内訳表の1桁誤読で合計に2万円の差）](画像/kessansho-ai-02/zu2-machigai4.png)

| | 間違いの型 | 実際に起きたこと |
|---|---|---|
| 1つ目 | 桁の入れ替え | 254,709円を、254,790円と読む。末尾の「09」と「90」がひっくり返る |
| 2つ目 | 間違いが、隠れる | 逆算した科目に、ほかの科目の誤差81円が吸い込まれる。それでも合計は合う |
| 3つ目 | そもそも読めない資料 | 画質の悪い紙スキャンで、所得金額が1,200万円ズレた |
| 4つ目 | 脇の数字 | [内訳表の1桁誤読](https://aika-keiei.com/articles/kessansho-ocr/)（527,951円と547,951円）で、合計に2万円の差 |

1つずつ見ていきます。

**1つ目、桁の入れ替え。**

人間でいう見間違いに近い、素朴な型です。

**2つ目が、怖い。間違いが、隠れる。**

前回の81円が、これでした。

通信費は「経費の合計から、ほかの23科目を引いた残り」で出していました。

23科目のどれか1つでも読み間違えると、そのズレは全部、逆算した科目に吸い込まれます。

吸い込まれた先の数字は、一見きれいです。合計は合っているからです。

**合計が合っていることと、中身が正しいことは、別の話でした。**

**3つ目、そもそも読めない資料。**

読めない資料に頑張らせても、出てくるのは「それらしい表」だけです。テストは中止しました。

**4つ目、脇の数字。**

「2」と「4」の、1桁の見間違いでした。

大事な数字だけ見張っていると、こういう脇の1桁がすり抜けてきます。

この4つの事故が、いまの仕組みの関門に、そのまま化けています。

| 起きたこと | いまの関門 |
|---|---|
| 1桁の読み間違い | 二台目のAIと突き合わせる |
| 81円が逆算に隠れた | 逆算した値は、必ず原本と照合する |
| それでも合計は合っていた | 「合計以外の網」を張る |
| 読めない資料で1,200万円 | 入口で資料を仕分ける。読めなければ止まる |

ここから、関門を1つずつ見ていきます。

## 二重の目 ── 人間が全部見るのを、やめた

![二重の目の仕組み。同じ決算書をClaudeとGeminiがそれぞれ読み、機械が1円単位で突き合わせる。一致した数字は通過、割れた数字だけ人間が原本を見る。二台目に渡すのは名前の載っていないページだけ（守秘の関門）](画像/kessansho-ai-02/zu3-nijuunome.png)

読み間違いを見つける、いちばん素朴な方法は、人間が全部見比べることです。

前回の私は、それをやりました。3期分・72項目を、1つずつ原本と照合しました。

確実です。でも、高くつきます。

お金の話ではありません。**注意力の話です。**

人間の集中力は有限です。72項目の照合に毎回使っていたら、肝心の「この会社の数字をどう読むか」を考える前に、疲れてしまいます。

だから、あのあと、人間が全部見るのはやめました。

かわりに、もう一台のAIを雇いました。

同じ決算書を、別のAI（Gemini）にも読ませます。

Claudeの数字とGeminiの数字を、機械が突き合わせます。

私の仕組みでは、貸借対照表と損益計算書の大事な数字が1円単位で一致するかまで、機械が判定します。

ここまではやりすぎと思うかもしれませんが、銀行さんは1円の間違いも許しません。

二台のAIは、別々の会社が作った、別々の頭です。どちらも間違えます。でも、同じ場所を同じように間違えるとは限らない。

だから、二台が一致した数字は、人間は見ない。

**人間が見るのは、二台の答えが割れた場所だけ。**

勘違いしてほしくないのですが、これは「二台一致なら正しい」という話ではありません。

人間の注意力という、いちばん高い資源を、どこに注ぐか絞るための関門です。

それと、二台目を雇うときの守秘の工夫をひとつ。

（これは、読んでいるあなたがやるかやらないかはお任せします）

法人の決算書の一式には、取引先や役員の名前がぎっしり載ったページ（勘定科目内訳書）があります。

二台目のAIには、そこを渡しません。渡すのは貸借対照表と損益計算書のページだけ。ページの仕分けはClaudeにやらせます。

社名を伏せ字に変えてから渡す、というやり方でもかまいません。

二台目を雇うなら、二台目に見せる範囲も設計する。ここまでで1セットです。

ちなみに、これは大掛かりな話にしなくても始められます。

できあがった表と決算書のPDFをブラウザのGeminiに渡して、「この表とこのPDFで数字が合っているか確かめて」と頼むだけでも、二重の目になります。

![二重の目は、始めるのは簡単だが、続けるには決めることがある。始めるのは簡単＝表とPDFを渡して「合っているか確かめて」と頼むだけ。ただし決めることが4つ＝①何を渡すか（名前の載ったページは渡さない）②どこまで一致を求めるか（1円か、概算か）③割れたとき、どちらを正とするか（原本を見に行く）④二台とも間違えることもある（一致は正しさの証明ではない）](画像/kessansho-ai-02/zu4-kantan-janai.png)

## 検算の網 ── 81円は、なぜ検算を通り抜けたのか

![検算の網。決算書の紙面の上で、数字どうしが線で結ばれている。小計と内訳、経費の合計と24科目、月別売上12ヶ月分と年間売上、貸借対照表の左と右。読み間違いはどこかの線を必ず切る。ただし逆算で出した値だけは、網の届かない場所にいる](画像/kessansho-ai-02/zu5-kensanmo.png)

ここが本体です。

前回、決算書には「合っていて当たり前」の関係が何本も張られている、という話をしました。

小計は内訳の足し算と合う。

経費の合計は24科目の足し算と合う。

月別の売上を12ヶ月足すと、年間の売上と合う。

貸借対照表の左と右は、同じ額になる。

読み間違えれば、この網のどれかが必ず壊れる。壊れた場所を探せばいい——これが前回の話でした。

では、81円はなぜ通り抜けたのか。

**網の目の、内側に隠れたからです。**

通信費は、逆算で出した値でした。逆算で出した値は、作り方からして、合計と必ず合います。

検算は「合計が合っているか」を確かめる道具です。だから、逆算値の中に隠れた間違いには、はじめから手が届かないのです。

あの日、網は破られたのではありません。**網が届かない場所があった**のです。

だから、網を増やしました。

（私が増やしたんじゃありません。AIが勝手にやってくれました）

- 逆算で出した値は「別の身分」にする。赤く塗って、必ず原本と照合する
- 内訳表もぜんぶ、「科目ごとの合計＝印字された合計」を機械で検算する。合わなければ、そこで処理が止まる

もうひとつ、面白い網があります。

**差が9の倍数なら、桁の入れ替えを疑う。**

数字の並びが入れ替わると、差は必ず9で割り切れるからです。

81円は、9の倍数でした。あの間違いは、最初から尻尾を出していたことになります。

法人の決算書だと、網はさらに増えます。

減価償却の明細と、固定資産。販管費の内訳と、損益計算書。前期の期末と、今期の期首。

決算書というのは、あちこちが繋がっている書類です。

繋がりを全部検算にすると、読み間違いの逃げ場が、どんどん減っていきます。

そして、機械にここまで張らせた上で、人間の側の取り決めをひとつ。

**私が自分の目で必ず見るのは、4つだけです。**

純資産の合計。売上高。当期の損益。借入金の合計。

経営の判断にも、銀行との話にも直結する数字なので、この4つだけは、機械が何と言おうと最後に自分の目で原本と見比べます。

残りは、機械の網と二台目のAIに任せる。

全部を人間が見る仕組みは、続きません。**どこを人間が見るかが決めてある仕組みは、続きます。**

## 入口と出口 ── きれいな不良品を、作らせない

![入口と出口の関門。入口では資料を4段階に仕分ける（電子申告PDF=そのまま、紙スキャン=合計を重点確認、写真=1ページずつ照合、ボケた写真=読ませない）。出口ではできたExcelを機械が再検証し、人間はAIが選んだ危ない場所だけを、AIの答えを見ずに原本から転記して突き合わせる](画像/kessansho-ai-02/zu6-iriguchi-deguchi.png)

網の外側に、関門が2つあります。

まず入口。**読める資料かどうかを、最初に仕分けます。**

電子申告のPDFは、文字がそのまま取れるので標準で通す。

紙のスキャンは、合計値を重点的に確認する。

写真は、1ページずつ照合する。

ボケた写真は——読ませません。人に確認してもらう段取りに切り替えます。

1,200万円ズレたテストの教訓が、これです。

あのときAIは、「読めません」とは言いませんでした。それらしい数字の入った表を出してきて、その中の所得が1,200万円ズレていたのです。

だから私の仕組みでは、様式や数字が確信を持って読み取れないとき、処理そのものが止まるようにしてあります。

設計のメモには、こう書いてあります。

**「見栄えの良い不完全なデータを作らない」**

つぎに出口。**できあがったExcelを、もう一度検証します。**

入力した値は元の確定値と一致しているか。

計算式は再計算して差がゼロか。

月別の合計は年間と一致するか。

作るのはAI、検証するのも機械。ただし作りっぱなしは許さない。ここは省略禁止にしています。

## 目隠し転記 ── 最初に間違えたのは、私だった

![目隠し転記の3ステップ。①AIが「ここが危ない」を選ぶ（大事な4つの数字・読み取りの自信が低かった箇所・前の年から大きく動いた数字）②人間が原本だけを見て書き出す（AIの読み取り結果は見ない。先に答えを見ると、目は「合っている理由」を探し始めるから）③機械が突き合わせる（一致すれば通過、不一致ならその箇所を再確認）](画像/kessansho-ai-02/zu9-mekakushi.png)

出口には、人間の関門もひとつあります。**目隠し転記**です。

AIが「ここが危ない」と選んだ場所について、私が紙の原本だけを見て、数字を書き出します。

選ばれるのは、さっきの4つの数字（純資産の合計・売上高・当期の損益・借入金の合計）。読み取りの自信が低かった箇所。前の年から大きく動いた数字。

このとき、**AIの読み取り結果は見ません**。

先に答えを見てしまうと、人間の目は「合っている理由」を探し始めるからです。

書き出した数字とAIの数字は、機械が突き合わせます。

で、白状すると、この目隠し転記で最初に間違えたのは、私のほうでした。

書き写すはずだった「純資産の部合計」は、5,847,193円。

私が書き写していたのは、1行下の「負債・純資産の部合計」、76,215,408円でした。

桁がまるで違う。読み直して、書き直しました。

AIの読み取りは、正しかった。

人間の目も、普通に間違えます。だから人間の目「だけ」に頼る検証はやめて、機械と人間で挟み撃ちにしています。

## これでも防げないもの ── 数字に、身分を名乗らせる

![検証の深さの3段。上の段=機械の検算+二台のAIの一致+人間の目（対象は大事な4つの数字）。真ん中の段=機械の検算+原本画像との突き合わせ（貸借対照表・損益計算書の全行）。下の段=機械の検算のみ（内訳の細かい数字）。同じ顔の数字でも、どこまで確かめたかが違う](画像/kessansho-ai-02/zu7-mibun3dan.png)

ここまでやって、では「全部確かめました」と言えるのか。

言えません。**言わないことに決めています。**

前回の通信費、19,949円。あれは「逆算で出てきた数字」でした。

同じ顔で表に並んでいても、数字は出どころによって、意味がまるで違います。

人間の目で原本と照合した数字。

二台のAIが一致した数字。

機械の検算だけを通った数字。

逆算で出した数字。

見た目は、全部同じ顔をしています。

だから、数字のほうに身分を名乗らせます。

私の仕組みでは、数字ごとに「どこまで確かめたか」の段を付けています。

いちばん上の段は、機械の検算と、二台のAIの一致と、人間の目。ここにいるのは、あの4つの数字だけ。

真ん中の段は、機械の検算と、原本画像との突き合わせ。貸借対照表と損益計算書の全行です。

いちばん下の段は、機械の検算だけ。内訳の細かい数字たちです。

前回お見せしたExcelの色分け（薄緑・オレンジ・赤）は、この身分証明の、見た目版です。

怪しい数字を、ゼロにはできません。

でも、怪しい数字が、確かな数字の顔をして混ざり込むのは、防げます。

私が作ったのは、正しい数字だけが出てくる仕組みではありません。

**数字が、自分の確かさを名乗ってから出てくる仕組みです。**

## おわりに

銀行さんは、1円でも許さない。

前回のあの一言から始まった設計の話は、いったんここまでです。

![読みながら「これ、自分でも作れそうだな」と思った方へ。作れます。最初から全部を作る必要はなく、①検算を1つ入れる ②逆算した数字を原本と見比べる ③読めない資料を最初に外す、の順に足していけばいい。難しいのは技術ではなく、疑う場所を決めること](画像/kessansho-ai-02/zu8-tsukureru.png)

読みながら「これ、自分でも作れそうだな」と思った方がいるかもしれません。

思った方は、たぶん作れます。

その作り方の話は、また改めてお話しします。

難しいのは技術ではなく、疑う場所を決めること。

それだけは、先にお伝えしておきます。

こうしてデータになった決算書が、その後どう働いたか。続きの実話はこちらです。

[客数は減り、客単価は上がっていた ── レジデータ40ヶ月をAIで読む（前編）](https://aika-keiei.com/articles/airregi-01/)

※登場する事業者は、守秘のため業種を変えています。一部の金額も、桁の構造を保ったまま変えています。やりとりは実物です。
